とざっと自己紹介が済んだところで、
何故僕がこんな理不尽な扱いを受けているのかと言うとですね……

話せば長くなるので、かいつまんで説明させて頂きますね。



悲しいことですが、僕らの母は、僕が僅か5歳の時に病気のため他界しました。

その時姉の蓮は15歳。
今から思えば、遊びたい盛りでしたよね。

父も母を愛していたのでしょう、再婚するという気配もまるでなく、この十歳年上の僕の姉が母親代わりとして家事全般をこなし、まだ小さかった僕の世話を焼き、育ててくれたのです。

毎日の食事に洗濯、おねしょの後始末から、夜のトイレの付き添いまで。

それこそ、数の数え方から、あいうえおの書き順まで手取り足取り。



いやもう、だから……

頭が上がる筈などありません。