あ!ちなみに家は陰陽師であることを世間的にカモフラージュするために、(江戸の頃からかな?)商いを営んできた。


それがなぜか成功しちゃって、今では経済界でもかなり有名な財閥にまで成長しちゃってる。


でも、家の方針は昔から質素堅実。働かざる者食うべからずだから、自分がお嬢だって感じたことは一度もない。



「雪~!雪帆~!」


「あっと、何涼兄?」



いけないいけない。思わず思わずトリップしちゃった。


思わず頭をかいていると、涼兄から意外な一言が飛んできた。



「蓮が帰ってきてたんだな。いやー、知らなかった」


「へ?知らなかったの?一月前からあたし達の学校に通ってるよ?」


「みたいだな。スゲー転校生が来てたのは知ってるけど、蓮だとは思わなかった」



あれだけ騒がれていたのに、転校生の名前すら気にしなかったとはさすが涼兄だと、変なとこで感心してると、ニヤニヤとこっちを見ていることに気がついた。