「・・・ちょっと、いいかげん放してよ」


「やだ」


「やだじゃない。放せ」


「だって雪、放したら帰っちゃうだろ?」


「あたりまえでしょ。いつまでもこんな所にいられますか」



蓮に抱き寄せられて5分。


未だにあたしは奴の腕の中にいた。


最初は我慢していたが、そろそろ無理になってきた。



「放せって言ってんでしょ!」



蓮を突き飛ばして扉に駆け寄ろうとすると、一瞬早く腕を捕まれてしまった。


そして・・・



「ん!?」



キスされていた。