あれから、名前も知らない
あの人にいくら海にいっても
会うこともなく
夏休みが終わるとき
まできた。



「明日から学校かあ~」

私の隣で大知が呟く。

「2人とも宿題は終わって
るんでしょうねえ」

さすがお母さん
やっぱり聞いてきた。


「終わってるよ」
「俺まだ…」

「だ-い-ち!今日
終わらせないと学校以外のとこ
外出禁止だからね!」
「……はい」




私は明日の支度を済ませ、
部屋にとじ込もった

私の高校(西波高校)は
全校で83人。この街には
1つしかない高校で
とくに夢のない私は
理由もなくここにした。


中学のとき夢をもった友達
たちは街外のいろいろな
高校にいってしまった。







みんな…元気かなあ