私はすぐ振り返って、海をでていこうとした。
「ああっ!」
「へっ」
いきなり叫ばれて、私?って思ってまた振り返った。
「ねぇ、あんた砂時計見つけてくれた人だよね?」
「あっ、はい」
「やっぱ!?ごめんごめん、冷たく返しちまって。
その制服きてたから、また俺に色気だして寄り添ってくる気持ち悪りぃ女かと思ったわ」
あ~そおゆうことか。
「いえいえっ!」
「俺、夏休みあの…その…犬!」
「うみ?」
「そおそお。愛優がうみってやつ気にいってよくこの海きたわけよ。そんで大知とうみだったからお前のこと忘れてた(笑)
お前大知の姉ちゃんだろ?」
あっそうか。夕方は大知が当番だし、変わってあげたのは1回だから、大知には会ってたんだ。
「はい。大知の姉ですよ」
「これからもうみにはお世話になるわ!愛優と俺よろしくな」
さっきとはやっぱり別で
笑顔が本物できれい。
「はい!」


