「杉浦！！」

咄嗟に、あたしの名前を読んで追いかけて来る早坂君。

あたしの名前を聞いて、振り返る聖也が視界の端に映った。

あたしは、構わず走った。

結局、聖也に追いつかれてしまった。

「なんで、明人（あきと）と居るの？」

「聖也こそ、なんで美佳ちゃんとキスしてるのよ！！」

「俺の質問に答えろ！！」

聖也の怒声が響きあたしはビクつく。

「・・・ごめん」

「最低　聖也の馬鹿！！」

あたしは、走って逃げた。

聖也は、追ってこなかった。

里香ちゃんに、聖也がキスされた時もすぐに仲直りできたのに聖也のに怒鳴られて、あたしもカッとなった。

あたしを責める権利なんて聖也には無い。

だって、美佳ちゃんにキスされたのに・・・

一人で、家に着いて部屋に駆け込んだ。

涙が、溢れてくる。

久し振りに泣いた。

次の日学校に行きたくない気持ちを抑えて、登校する。