「はぁ、」








読み終えたばかりの童話を閉じると、ため息が出た。






どこにでもいるような高校生の私にとって、童話のような世界は夢でしかない。





それは、どんなお金持ちであろうと、この世界を生きる物には触れられない幻の世界なのだ。