「すいませんっ!!大丈夫?」


その中の1人が言った。
恥ずかしくて顔見れないんですけど…

あたしは下を向きながら適当に返事した。


「あ、はい。大丈夫なんで気にしないでください」



「でもすごい音したし、痛かったでしょ。
ほんとごめんね」


なんかすごい律義な人だな…
誰なんだろ。


思わず顔をあげてしまったその時、あたしは
固まってしまった。



だって…


あたしがさっきまで探してた人の
顔が目の前にあったんだもん!!!!




「玲奈、何固まってんの?」



岡田の声にハッとしてうろたえていると、
その人が
「あっ!」とあたしを指さしながら言った。



「もしかしてさ、こないだ俺がぶつかった子!?」


お、覚えててくれてたし!!



「はい!そうです!!」


あたしは大きくうなずきながら答えた。