「この店、俺も初めてなんだ。」

「私、こういう店初めてで・・・。」

「酒とかよく飲むのか?」

「家じゃ、あまり飲まないですけど、友達とご飯食べに行ったときとかに、少し飲むくらいです。」

「そっか、じゃぁ軽めの酒の方がいいよな。」

俺は、マスターに彼女のために軽めの酒をつくるように言った。
自分のは、強めにつくってもらった。

「おいしい!」

「気に入ってもらえてよかったよ。」

「なんか、私がお礼したいのに、こんなに楽しませてもらっちゃって、またお礼しなきゃいけないですね。」

「気にしなくていいよ、そういえば、いえどこら辺なの?」

「歩いてきてみて分かったんですけど、この近くです。」

「そっか、じゃあ、帰りは送るよ、」

「大丈夫ですよ、この道なら分かるんで。」

「でも、また絡まれたら大変だから。」

「じゃあ、お言葉に甘えて、お願いします。」

それから、二人で酒を飲みながら、学校の話とかした。

「じゃぁ、そろそろ帰ろうか。マスターよろしく。」

「あ、お金私が払います。」

「いいよ、お礼はまた今度。今日は俺に出させて。」

あー、なんで、俺紳士ぶってるんだよ。
こんな姿夏季に見られたら笑いものだな。