「いたぞ!!」 そんな声がうっすら聞こえたと思ったら、 歩いていたわたしの周りを たくさんのちょんまげが囲った。 「姫さま!!探しましたぞ!!」 「…は?」 わたしを姫と呼ぶのは、 白髪頭のちょんまげお爺さん。 「あの…人間違いじゃ…?」 「17年間育ててきたあなたを見間違えようがございません」 「えー」 反抗する暇もなく、 わたしはただ引きずられていった。