「葵と一緒に帰ッてあげて」

 「何でよ」

 「あッちの方向だから」

 「葵早く来ないと行くからねぇ」

 大輝さんが葵に言ッてきた。

 「ちょ。待ッてよ‐」

 「あと五秒。五‐四‐…――

 あたしは車が来てても大輝さんの
 道路の方に行ッた。

 
 大輝さんは、
 
 「危なッかしい奴だなぁ
 葵そッち側ぢゃなくてこッち来い」

 そを言って大輝さんが道路側を
 走ッてくれた。