「凪!明日の試合見にくるだろ??」


帰りの支度をしながら星ちゃんが私に聞いたのは明日のテニスの試合の事だ。


星ちゃんと知り合って半年たった今はこんな誘いは五回目だった。


「凪が行っても邪魔じゃない?」

「んなわけない!」


星が照れくさそうに下を向いた。

私はドキドキして胸が裂けそうに痛くなった。


「お前さぁ、来てくれってハッキリ言えないの?」


星の親友の剛が後ろからそう言ったから私はもっとドキドキして顔の赤いのがバレちゃう気がして恥ずかしかったけど、


星ちゃんはもっと赤い顔してそんな剛を追いかけて部活に走って行った。


「明日、待ってるから!!」


遠くで振られた手がホントに愛おしいかった。