相沢さんも、私とはまったく正反対のタイプ。


お化粧もしてて、髪も染めてて、おしゃれが出来る今風の女の子の相沢さん。

一方の私は、お化粧できなくて髪も染める勇気なんて無いし、おしゃれなんて絶対似合わない。


それなのに彼女は、私と友達になりたいと言ってきた。

信じられない気持ちでいっぱいだった……。



「たぶん仲良くなれるかなって思って実は気になってたんだ。神崎さんのこと。ずっと話し掛けようと思ってたんだけど、神崎さんっていつも本読んでて話し掛けにくくてさ……。

だから、あんなこと言っちゃった。本当にごめんね」


そう言ってまた謝られてしまった。
私がこくりと頷くと、相沢さんはまた照れくさそうに笑った。


「でさ、あたしと友達になってくれる?」

「あ、あの、私でいいの……?」


相沢さんの言葉にそう尋ね返すと、相沢さんは嬉しそうに笑って頷いた。


「もちろん!」

「え、えっと……じゃあ、私でよければ、よろしくお願いします」

「よろしく!!」



私の言葉に相沢さんがそう返してくれたその時……



「相沢、もうすぐ授業始まるからそこどいて」


大塚君がそう言って相沢さんに声を掛けた。