驚いて顔を上げると、お兄ちゃんがじっと私を見ていた。



「あ、うん……、だっ、大丈夫だよ…」


なんだか恥ずかしくて、小さな声でそう返すのが精一杯だった。

顔もまた自然に俯いてしまって、お兄ちゃんがどんな顔しているかわからない。



でも、「そうか」と短く返されたお兄ちゃんの言葉は、とっても温かい感じがした……。


その一言が、

すごく嬉しかった……。