気になる背中



「ごめんなさい…」

「や、謝らなくていいけど…」


今度こそ怒らせたと思って謝る私に、大塚君がそう言いながら体を起こした。


そして、

「…俺の方こそごめんな?

迷惑掛けただろ…」

と、逆に謝られてしまった。


私はその言葉に慌てて首を振った。

迷惑なんてそんなことない。
そもそも、勝手に入ってきた私が悪いんだし…。


そう言い返す私に、

大塚君は「神崎は相変わらず気にし過ぎだな」と小さく笑った。