絶景のサボり場所の屋上。



結構な不良校のこの学校には、立入禁止の鍵なんて通用しない。



普通に屋上に入れてしまう。



ちゃんと鍵はついているんだけど、誰がやったのか鍵ではなく扉が壊されている。




なのに、人は誰もいない。



それは、人と関わるのが苦手な私にはとても都合の良いことだった。



だから、サボるときは絶対屋上に行くようにしてる。






屋上に入ると、綺麗な雲一つない青空が視界いっぱいにはいる。



「私、なんでこうなっちゃったのかなぁ・・・・・・?」



フェンスに寄りかかりながら、空へと手を伸ばした。




やっぱり、伸ばした手は空に届くことはなくて。



わかっているのに、何故かそれが悲しく思えた。