そう思っていると、咲斗は私との距離を埋めるように近づいてくる。 「柚・・・・・・」 無駄に色っぽい、咲斗の声。 その声で、私の名前が呟かれる。 心臓が、バクバク鳴る。 「俺が、嫌って程愛してやるよ」 そう言って、口角を怪しく上げた。 不覚にも、それに見惚れてしまっていた私がいた。