「……ッ…知ってたのね……」


ふっと楓は笑う


薫は…兄ではない
だったら薫は何者…?

何故皆…薫を恐れてるの…?


何年間も考えた


あの家で…ずっと――



だけど考えれば
考えるほど…

分からなくなってく


沢山の疑問がぶつかって
ごちゃごちゃに――

だから考えないようにしてた。


ただ、薫が帰ってくるのを待ってよう…って


思ってた…