学校に着いたのは、本鈴5分前だった。

「はぁーっ。間に合った!」

「お前は後ろに乗ってただけだろ。」

「龍弥が乗れって言ったからでしょ!」

「お前が自転車漕ぐの遅ぇからだろ。」

私と龍弥が言い合いしてたそのとき―――。

「まぁまぁ。いつも絶えないね。2人の言い合いって。」

聖人が止めに入ってくれた。

いつも私たちはこうなってしまう。

大概、言い合いしているのは私と龍弥。

そこに、聖人が止めに入ってくれる。

それが普通になっていた。