「それにしても先生ってよく一時間も説教できるなぁ。ある意味尊敬するわ」
そんなどうでもいいひとり言を言いながら浩二は教室に向かっていた。
(あれ?電気点いてる、誰か居んのかな?)
ちょっと疑問に思ったが何も言わずに教室に入った
「おぉっ!何だ浩二かぁ~」
「浩二かぁ~って何だよ新垣」
「てっきり先生かと思ったよ~、ねぇ絵梨?」
「うん・・・ちょっとびっくりした」
(あれ?この子誰だっけ?)
「ごめん新垣、申し訳ないんだけどその子の名前教えてくれる?」
「ん?あぁ~そういえばまだ紹介してなかったね。ただこの子一応去年も同じクラスだったんだけど?」
「うっそ!?うっわマジごめん!!」
「良いですよ~去年はちょっと影薄かったんで・・・先生にも指された事無いですし」
(やっべぇ~・・・まずったな・・・)
「でもこの子去年に比べて明るくなったんだよ~、まぁ今はアンタがいるから緊張してるみたいだけどねぇ~。」
「そんなこと無いよ~・・・」
「まったくぅ、自分で挨拶してみなぁ」
「えっと・・・亀井絵梨です。よろしくお願いします。」
「亀井・・・あっ!一回文化祭で喋らなかったっけ!?」
「あっ覚えててくれたんですか?」
「喋ったよね!?あぶねぇ~最悪な男になるとこだったぁ~」
「あんた最初に名前を聞いた時点で十分最悪だよ」
「だよなぁ~・・・マジごめんなさい!」
「いいですよ~、そんなに気にしてないですから」
「つーか絵梨さぁ、同学年何だから敬語で話すのやめたら?」
「うん・・・そうだね」
「でもあんま無理させてもまずいっしょ?まぁもう少し慣れたらでいいよ」
「じゃあ・・・そうさせてもらいます」
「オッケー。これからよろしくね」
「ちょっ!もうこんな時間じゃん!?早く学校でないと先生に怒られるよ!」
「うわマジだ!じゃあ俺先行くわ!じゃあな!」
そう言って俺は急いで教室を出て家に帰った。
(あの亀井って子結構可愛かったな)
そんな事を思いながら家に帰っていた。