歯がゆさを噛み締めながら、ギシギシと音のする古い階段を踏みしめ、力無く握りしめたドアノブ。 その力無さとは真逆に、部屋で寛ぐ“奴”に向かって力強く言い放った。 「てめえっ、こら、早く何か出してくれっ!またいじめられたんだよっ!そのポケットは飾りかっ!飾りなのか、あん?」 「いきり立つんじゃねぇよ、毎度毎度の眼鏡野郎!今ドラ焼喰ってんだっ、黙って待ってろ!この野比がっ!」 彼等の問答、日々続く…… 完