「うんっ!」 あたしは左手で光志の手を掴むとそのままファミレスをあとにした。 「光志っ!」 走りながら光志を呼ぶと目だけをあたしに向けてきた。 「ん?」 「ごちそうさまっ!」 「おうよ」 そう言って笑顔を見せつけてからまた前を向き映画館に向かう。 映画館に着くとちょうど2時ぴったりで、上がる息を整えながら席に着くと、まだCMが流れていた。 「間に合った…」 「ね…」 チラリと隣の光志を見ると、目があって、なんか可笑しくて笑えた。