彼は今あたしを見て笑っている。 楽しそうに目元をしわくちゃにして笑っている。 「なんか、今日ハイテンションだね」 「え?そうかな」 ちょっととぼけたような顔をする光志。 彼が笑っているのは あたしと居るからだ。 …そう思ってた。 「実は金曜日、麻理の誕生日なんだよね!あぁ、"麻理"って娘のことね」 でも、光志はあたしと居るときも楽しそうに娘のことを考えて笑っていた。 少し、悔しくて 間違ってるのはわかってるけど光志の娘を呪った。