―――次の日。
とあるファミレスで
光志と二人、パパを待つ。
変な緊張をして
カチコチのあたしの頬を
笑いながら光志が
つんつんしてくる。
「固まってる」
「うるさいなあ」
「一緒に来いって頼んで来てくれた人に、そんな態度とっていいの?」
「…すいまめん」
すると、光志はあたしの顔をじっと見つめる。
「楽しみ?」
「ううん、なんか複雑」
光志はニコッと笑った。
そして、あたしの手を握る。
「会ったら最初にどうしたい?」
「…殴ってやりたい」
そう言うと、光志は
あたしの頭を撫でてくれた。
「そっか、そっか…お父さんのこと憎い?」
「…別に、今までお父さんなんて居なくても困ることなんてなかったし…でも」
あたしは言葉に詰まった。
しかし、光志は聞き返す。
「でも?」
あたしは真っ直ぐ光志の目を見て言った。
「好きにはなれない…」

