急に顔が熱くなる。 「いいよ、別に。大丈夫だし」 「でも、こんな遅くなっちゃったし、危ぇよ」 そう言った怜くんが 男の子じゃなくて 一人の男に見えた。 なんで、こんな… 緊張してんだろ。 「一人で帰れるから」 そう言って怜くんの手を振り払おうとしたが、怜くんの手に更に力が入る。 「バーカ。女の子、一人で帰らせれるわけねーだろ。なんかあったら、助けらんねぇじゃん」 あたし、最低だ。 ドキドキしてる。