「…修さん。」 「やっと起きたよお前。」 ははって笑った修さんの横顔にどきっとする。 うしろの席を見ると、もうみんな寝てた。 「後ろの奴ら、さっきまで全員でめちゃめちゃでけえ声で歌ってた。誰かさんはそれでも起きなかったけど。」 それがわたしのことだってわかって、恥ずかしくなった。 もう!と思ってみた修さんの顔はもう真剣になっていて、言葉が出なくなってしまう。 「…これ終わったらさ」 「はい?」 「…いや、なんでもね。」 「…はい。」 私、深く聞かなかったこと後悔してるよ。 .