「じゃぁ、帰るな。ばいばい」



そのとき、大川が私に笑顔で手をふった。



――――――――――――――――ドキッ…



私は大川にドキッとしてしまった。





「大川!!…」


「ん?」



どうしようっ…


呼び止めたけど
何を言っていいのか分からなかった。





「ば、バイバイっ」



私は大川に手を振った。




「おうっ」


大川はまた笑顔を見せた。
そして大川はその場から立ち去った。





「はぁ…緊張したー…。」



ただの挨拶なのに…







私は、まだ
これが「恋」だということに
気づいてはなかったんだ―…