素直に怖いって言えばいいんだけど……。

なんか、ね!

ね!?


「ほら、おいで。」


あーーー!ダメ。

あたし、おいでって言われるのダメ。

おいでに弱い。

胸ドキドキする!


うわーん。

点滴…こわい。

こわいこわいこわい!

なのに、なんであたしは、先生の後ろに着いていってんだよぅ!!


「怖いんでしょ?」

「こ、ここ、怖くないし!」

「ふぅーん。」


あー。ダメ。やっぱこわい!


「ごめん、うそ、怖い」

「やだよ、点滴するから。」

「ごめんなさい、ほんと怖いんです。」

「ダメダメ。」


なんでよ!!!

ちゃんと言ったのに、なんで!!

下にしていた視線を上に向けて、先生をみる。

すると、先生もこっちをみて、


「痛くないように、僕がしてあげますから♪」


なんてことを、ニヤっとしながらいう。

え。なんか、反対に怖いんですけど。