「あの…今、あんた“兄”って言ったよな」 「あぁ、そうだけど?」 「それ、本当か?」 あたしの発言で大きく見開かれた目があたしの目が合った すると彼はふふっと笑い今度は目を細めた 「ごめんごめん。あれ、嘘だから。君を助けるための」 「嘘?……助けるための?」 「うん、驚かしちゃった?」 「驚かされたってよりマジであたしの兄貴なのかと思った」 彼はまたふふっと笑う