もう一度 君に会えたら

「もしかして・・一緒にいたの?」


それは俺に聞こえるか聞こえないかの声だった。


「見舞いのついでだって尋ねてきただけ」


振り向かずに俺は答える。


「前の学校の子・・?」

「そう」

不安そうな瑶の声を聞きながら、俺は浩子に対する怒りでいっぱいだった。

なぜ引き返してきたのか。

言い忘れたことなら電話でも・・・。

あ、着信拒否してたんだ。

それなら俺が拒否ってる事、知ってるはずじゃん。

一体何な訳?

マジ、訳わかんね。


相変わらず瑶の表情は固い。

なんか面倒臭い想像でもして怒ってんのか?