もう一度 君に会えたら

「久しぶりに会えたから、少し話せない・・?」


俺の考え事を打ち消すかのように浩子が口を開く。


「この前の続きなら聞くつもりはないけど」

「あ、充の事は諦めたからいいの。これまでみたいに友達として接するつもり。ただ久しぶりだしお茶くらいいいじゃない?」


お茶くらい。


この辺りに軽く入れる喫茶店とかカフェの類はない。


俺は仕方なく、1階のリビングに浩子を通した。


婆ちゃんが麦茶を運んできて言う。


時代劇の再放送見るから、これ持って部屋行きな。


やはり言い返す事も出来ず、仕方なく汗をかいたグラスを手に自分の部屋へ戻った。