悪くない夢かもな。 何気なく頭に浮かんだ将来像。 今しか考えない俺にとってはすごく貴重な想像だった。 適当にページをめくりながら、色とりどりの花に囲まれた家を眺めていた。 「ミツルー。お友達だよ」 1階から婆ちゃんの呼ぶ声。 はいはい、今行きます。 「だーれー」 階段を下りながら、玄関の方に声をかける。 そしてそこに立つ人間を見て、俺は絶句した。