慌てて降り返るが顔が見えない。 俺の身体を抱きしめた腕は、華奢なラインに力を込めていた。 「会いたかった・・・」 小さく呟く声。 その優しく響いた声は、温かで懐かしい。 俺は、この声を知っている。 どんなに長い間耳にしていないものだとしても 決して忘れる事のできない声。