もう一度 君に会えたら


心臓が大きくなってるんだ。

大きくなると、血液を正常に送り出すことが難しくなる。


パパの説明は膜に包まれてるかのようで、きちんと耳に届かない。


ねぇ、治らないんでしょ。

血が体に回らなくなって…

そして死ぬんでしょ?


固く目をつむった。

涙がこぼれない様に。

これ以上、心を乱されないように。


まぁ、そう悲観的になるな。


俯いた私の肩をポンポンと叩きながらパパが言う。


悲観的にもなるよ。

何でそんなに笑っていられるの?