「まずは、今までの事を謝るよ」
恥ずかしいから親父の顔は見ないでおくことにした。
認めて欲しかった事。
思い通りに行かなくて、迷惑かけるような事をした事。
瑶の事は言わず、とりあえず勉強をやり直したい気持ちになった事。
不思議なことに口から勝手に言葉が流れていく。
親父はそんな俺の言葉を黙って聞いていた。
母親もアイスコーヒーを運んで来たあと、その場に座って俺の話に耳を傾けていた。
まぁ親だしね。
腹割って言いたいこと言わないと。
今さら親父の前でイイ子ぶっても仕方ねーし。
「そんなこんなで、予備校とかに行くのに金がスゲーかかるんだ。だから…協力してくれねーかな」
まぁ…ダメでもともとなんだけどね。
「頼み事は、ちゃんと目を見て言いなさい」

