もう一度 君に会えたら

お・・・?

その山に埋もれていたのか、英語やどこの国だか分らない文字で書かれた新聞が数束目に止まった。

日本語の新聞じゃなければ・・意外と耐えれるかもしれない。

そう思った俺は風に飛ばされるそれらを慌ててかき集めた。

婆ちゃんが包んだ新聞を破り捨て、代わりに集めた新聞でくるみ始める。

意外と汚れたり敗れてる部分が多かったので、新聞を縦に裂いたり横に裂いたりしてキレイな部分だけ残るように頑張った。

手元を止めるテープや輪ゴムがないので、それも公園で拾った針金や細い枯れた木のツルみたいなので適当にグルグルまとめてみた。

出来上がりは・・・なんともジャンクな感じで・・・。

世界各国のビリビリの新聞に包まれてむき出しの針金やツルが巻きついている。

でも・・・意外とこれはこれで作品としてなりたってる・・ように感じた。

ま、さっきのよりはマシだろ。

インクで真っ黒になった手を公園の水道で洗い、足早に病院に向かう。

今度は迷うことなく、心臓外科病棟へまっすぐ辿り着いた。