もう一度 君に会えたら



「いやー、やっぱ無理だろ」


病院近くの公園で俺はつぶやき足を止めた。

いくら何でも恥ずかしすぎる。

かと言って、これを捨てる事も出来ないし。

何かいい手はないだろうか・・・。


新聞紙をはがすってのはどうだろう?

それじゃ、バラの花持ってますーって丸見えだし・・


却下。


なーんかいい手はねーかなぁー。

木陰のベンチに座り、ため息と共に足元を見る。

そこには、沢山の新聞紙が無造作に積まれていた。

ここにも新聞かよ。

無性に腹が立ち、足元の山を蹴っ飛ばす。

風に煽られた新聞が、次々に散乱していった。