「・・・勉強忙しいみたいだから」 年寄りを心配させたくない心理と、まだ誰にも言いたくない心理が重なり思わずウソをついた。 「そうかい、頑張ってるんだねぇ。感心だ」 婆ちゃんは満足そうに笑い、言葉を続けた。 「そこのバラもねぇ、枯れかかってた時に瑶ちゃんが丁寧に整えてくれて、今じゃ満開だよ。あの子は本当にイイ子だ。あ、ついでにバラ摘んでやるから持って行きな」