どこまでいい奴なんだ、あいつは。 液晶に浮かぶ文字を読み返し、思わず笑みがこぼれる。 ハッキリ言って、未だに頭は混乱したまんま。 理衣たちには「体調わるくてしばらく休む」ってしか言えなかったし。 俺は、まだどこかで瑶の容態について認めたくない部分があって、 それを押さえて真実を告げるにはまだ幼すぎた。 病院にも足を踏み入れる勇気が持てずにいたんだ。