もう一度 君に会えたら

それはそうなんだけど、一体何から手をつけたらいいのか分らないし。

瑶の携帯は繋がらないし、実家の場所も知らない。

理衣に聞く事も出来るが、あいつの事だからしつこく理由を聞いてくるだろうし。



「実家の場所、知らねーからどこ探していいか・・」



俺が頭を抱えて言うと



「じゃ、病院行くぞ」



と、タケは徐に立ち上がりバイクの方へ歩き出した。

あ・・病院に行けばいいのか。

何かしらあそこに行けば分るかもしれない。

不安な気持ちに一筋の光が差したような、少し安心した足取りでタケの後ろに跨る。