もう一度 君に会えたら

「ほら・・」


なんとか気持ちを落ち着けようと、新しくタバコに火を付けようとしたが手が震えてライターが使えない。

それを見たタケが愛用のジッポで火を差し出した。



「・・・わりぃ」


タバコの先が赤く灯り、俺は深く長く息を吐き出した。


「それ吸ったら、彼女んちまで乗せてやるよ」


そう呟き、タケは再び空を見上げる。


「今日―バイト休んじゃったー俺。充に今日の日当もらわねーと」


タケは眩しそうに目を閉じて続けた。



「大丈夫だから。死んだりしてねーから」