もう一度 君に会えたら

ここの公園は春になると近所の小中学生の遠足に使われるためか、芝生や遊具がきれいに整備され、斜面側のベンチからは町を一望できるキレイな場所だった。

俺も初めて来たけど、車とかバイクがあればデートスポットになるんじゃない?

もちろん田舎すぎて夜景は期待できないけれど。


「さっき言ってた話って?」


斜面側に並んだベンチに座りタバコを取り出すと、俺は静かにタケに語りかけた。

わざわざタケが会いに来る位だから、そう軽い話でもないだろう。


「今日さぁ、オマエの彼女どうしてた?」


予想もしてなかった問いかけに、心臓が一瞬動きを止める。

明らかに動揺した俺とは対照的に、タケは芝生に腰を下ろし涼しい顔で空を見上げたまま。



「アイツが何か関係あんのかよ・・・」