別れてから香坂とは話すどころか目すら合わすことはなくなった。 お互いに知らん顔状態だった。 香坂がどう思ってるか分からないけど、俺は香坂を避けていた。 香坂を見てると辛くて、俺は自分の気持ちを誤魔化すように知らないふりをしていた。 気付けば季節は冬になっていて、もうすぐ卒業式を迎えようとしていた。 たまに隆から香坂の話を聞いていたが、もう香坂と話すことはないと思っていた。 だから、電話がかかってきた時はびっくりした。