「香坂ってどんな奴が好きだったりするの?」


休み時間、教科書を片す私の前の座席に腰を掛け、榊が突然質問してきた。



「えっ?いきなり何?」


「いや、正直、俺はお前みたいなのがタイプ」


急な発言に反応出来ず、状況が理解出来ないまま、榊は言葉を続ける。



「ていうか、香坂が好き」


突然告白され、頭が真っ白になる。



「以上、これが俺の気持ちだから」


呆然とする私を残して、全て言い切ったような表情で榊は席を離れた。



そして榊の教室での声が大きかったのか、教室にいた生徒に知れ渡り、冷やかしの対象となった。