「ただいま…」 玄関の扉を開ける。 扉の閉まる音が聞こえたと同時におばちゃんが心配した面持ちで出迎えてくれた。 「おかえり、美嘉ちゃん」 「…遅くなりました」 そう言って小さく笑うと、安心した顔を見せた。 私は日が完全に沈むまで創ちゃんの所にいた。 「今日は創の好きな生姜焼き作ったの」 おばちゃんは微笑み、テーブルに並べた。