「山下、山下」 教室に入ってくる山下を手招きして呼ぶ。 山下は机に鞄を置き、座席についた。 「創と登校しただろ?」 「へっ?何で知ってんの?」 私より先に意地悪な笑みを浮かべながら山下が発言し驚く。 「創と付き合ってんだろ?良かったじゃん」 「…うん、ありがと」 私は照れてしまった。 「照れてどうする」 山下は笑いながら私の頭をくしゃくしゃと撫でた。 だって何だか祝福されたみたいで嬉しくなったんだもん。