【短編集】砂糖をかけたみたいに










大学に行くのにはいつも陽太に車で送ってもらう。

朝は大学始まるの同じ時間だから。

帰りは陽太の方が遅いんだけど。

でも、大学でも話題のイケメン君であるわけよ、陽太。

毎朝鋭い視線を向けられるのはもう慣れたことであって。

最初の頃は遠慮してたんだけど軽く紳士なヤツの性格。

微笑まれながら「いいから」なんて言ってくれちゃうわけで。

・・・もう今は諦めたよ。









「んじゃーな。昨日はさんきゅ」

爽やかに笑んで去っていきましたよ。

周りからしてみれば不審な言葉を残して。

もう陽太去ったから!

そんなにこっち見ないでって!!

女性陣の冷ややかな視線に負けずに毎日過ごしてます、ハイ。









昔からこうやってハブられてたな。

陽太の傍にいる私が気に入らないみたいで。

陽太がただの腐れ縁だからっていうとみんな仲良くしてくれたんだけど。

私は、好きだったんだけどなぁ・・・。






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