ふぁっと欠伸する彼は学年一と言われる美形。

そして遊び人とも言われている。

ダークブラウンのさり気なくセットされた髪に着崩した制服、それが似合うスタイル。

･･･そりゃ女ウケもするよね。








「槙村サンって優等生なイメージなのにサボりとかいーのか？」

ちょっと小馬鹿にしたように聞いてくる。

「まぁ誰かさんとは違って？単位とか落とす心配ないし？先生ウケはばっちりですから」

ちょっとむっとしたから意地悪に返してあげた。

あ、驚いてる。口ちょっと開いてるし。

堪えようと思ったんだけど･･･笑える･･･!

口元に手を添えてうずくまるあたしの肩が震えてることに気付いた桜宮くんは顔を少し赤くして。

「なんか桜宮くんって教室とイメージ違うね」

やっと笑いが収まったあたしが言う。

「槙村サンだってこんなに気が強いとは普段からは想像できねぇけど」

「普段は抑えてますから」

そう言ったら彼はくつくつと笑った。

もう２年同じクラスだけど初めて見るかも。






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