【短編集】砂糖をかけたみたいに








気乗りしないけど、友達が遊びに誘ってくれた。

やっぱり酷い顔してるみたい。

心配して誘ってくれてるんだから文句なんていえない。

ひとりで彼のことを考えたいだなんて、わがままなのかな。









そうしてやってきたファミレス。

注文をさっさと済まして席についてぼーっとしてた。

考えてることはひとつ。

寝たら忘れるほど単純な想いじゃないみたい。










「お待たせいたしましたー・・・っ」

何故か店員さんの声が聞きなれた人の声のように思えて。

何故か店員さんが息を飲んだ気がして。

半ば反射で顔を上げた。









好きな人がいた。





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