「あの二人の前でさぁ、付き合ってた当時の話はしないって、暗黙のルールだったんだよね」


ドアが閉まると同時くらいに聖さんがそう言い出した。


「え、そうだったの?」


「でも今日こうして改めて話せて、二人も嬉しかったんじゃないかな。
少なくとも俺は嬉しいけど…だってあの二人ってなかなかお似合いだと思うのに、付き合ってたのを無かったことにするなんてなんだか惜しいじゃん?」


「私もそう思う!」


それを聞いて嬉しそうに微笑む彼。